こんにちは、あべです。
私は15年以上の介護業界の経験をもとに、毎日の実践や気づきをシェアしています。
2023年7月31日、X(旧Twitter)で次のポストをしました。
※うまく表示されない場合があります。その場合は、以下の「ポスト全文」でご確認ください。
このポストでは、「2025年には5.4人に1人が認知症」と予測される社会での、接し方のヒントについて考えました。
認知症という言葉はよく聞くものの、実際にどう向き合えばいいのか戸惑う方は多いと思います。特に症状や行動の現れ方は千差万別で、マニュアル通りの対応が難しい場面も多くあります。そこで私は「パラレルワールド」の発想で心を開くアプローチを提案しました。
ポスト全文
2025年には5.4人に1人が“認知症“と予測されています。ある程度の傾向はあっても、その症状は千差万別です。なので、症状のある方との接し方は難しいですよね。では「認知症の方はパラレルワールドにいる」と考え“心のドア“をノックしてみて下さい。そうすると、案外快く開けてくれるかもしれません😊
セルフ解説
なぜこのポストを書いたのか
このポストを書いた背景には、私自身の介護現場での経験があります。
認知症の方と接するとき、症状や行動パターンは本当に一人ひとり違います。同じ「認知症」という診断でも、表情や話し方、記憶の残り方、感情の波はそれぞれで、マニュアル通りの対応ではうまくいかない場面が多々あります。
介護職として働き始めたころは、「間違いを正そう」「現実に引き戻そう」とする気持ちが強く、それが逆に相手を混乱させてしまったこともありました。そんな中で学んだのは、「相手の世界に寄り添う」ことの大切さです。
そこで思いついた比喩が「パラレルワールド」。
現実とは少し違う時間や場所で生きている相手に、無理にこちらの世界を押しつけず、「心のドアをノック」するように関わると、自然に関係性が柔らかくなる瞬間があると気づきました。
深掘り:パラレルワールドという視点での認知症理解
認知症ケアにおいて、現実を共有することよりも大切な場合があります。
それは「感情の共有」です。
例えば、ご本人が「今日は小学校に行かなきゃ」と言ったとします。
現実ではその方は80代で、学校へ行く必要はありません。ですが、その思いの背景には「何か大事な役割を果たしたい」という感情が隠れています。
ここで「もうそんな年じゃないですよ」と現実を突きつければ、本人は否定された気持ちになり、不安や混乱が強まります。
一方で「今日はどんな授業がありますか?」と話を合わせると、相手は安心し、自然な会話が広がります。このやり取りこそ「パラレルワールド」に入るための“ドアノック”です。
実生活や介護現場との関連性
介護の現場では、「現実に戻す」ことが必ずしも正解ではありません。
むしろ本人の中にある世界観を尊重し、その中で安全・安心を保つ工夫が必要です。
私が現場で行っている具体的な工夫は以下の通りです。
• 否定ではなく質問から入る
例:「そこには誰がいますか?」など、相手の思考を受け止める質問を投げかける。
• 感情の背景を読み取る
発言や行動の裏にある「安心したい」「役割を持ちたい」などの感情を探る。
• 現実と本人の世界を橋渡しする
必要な場合だけ現実に近づける説明をし、それ以外は安心できる世界で過ごしてもらう。
この考え方は、日常生活でも応用できます。家族や友人が何か誤解や思い込みをしているとき、すぐに正そうとせず、一度その人の立場や気持ちを理解しようとすると、関係性がぐっと良くなります。
行動のヒント
この記事が、あなたの行動を変えるきっかけになれば嬉しいです。今すぐ試せることを考えてみました。
• 話を合わせる第一歩を踏み出す
→ 相手の言葉を否定せず、「それはどんなことですか?」と聞く習慣をつける。
• 相手の感情を優先する
→ 正しさより安心感を与える対応を意識する。
• パラレルワールドの住人になる練習
→ 一時的に相手の視点に立つことで、関係性がやわらぐ体験をしてみる。
どの方法を選ぶか、どのように活かすかはあなた次第です。無理なくできることから今すぐ試してみてください。
おわりに
この記事では、私自身が過去にX(旧Twitter)でポストした内容を改めて深掘りしました。
当時は伝えきれなかった「価値観」や「ものの見方」を通じて、少しでも新たな気づきやヒントになれば嬉しいです。
この記事のまとめ
- 認知症の症状や行動は一人ひとり異なる
- 現実を押しつけるより、相手の世界に寄り添うことが大切
- 「パラレルワールド」という発想で接すると関係性が柔らかくなる
- 否定せず質問する、感情を尊重するなどの具体的な工夫が有効
現在は『毎日1ポスト』を目標に、毎朝6時頃にポストしています。
最新の気づきや学びをリアルタイムで発信中です。ぜひお気軽に遊びに来てください!(@slw_abe)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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