こんにちは、あべです。
私は15年以上の介護業界の経験をもとに、毎日の実践や気づきをシェアしています。
2023年7月25日は、X(旧Twitter)で次のポストをしました。
※うまく表示されない場合があります。その場合は、以下の「ポスト全文」でご確認ください。
このポストでは、介護施設における見守りカメラの導入とプライバシーの課題について考えました。
現場で働く職員として、そして人間として、このテーマは非常に複雑で大切な問題です。
どの視点を優先すべきか。誰もが一度は立ち止まって考えるべきテーマではないでしょうか。
ポスト全文
皆さんはどう思いますか?今、介護施設内にカメラの設置する所が増えています。日本総研さんの調査によれば、入所者の行動を遠隔で確認できる“見守り目的”で設置した施設が約3割。導入後に感じられた効果は“居室で発生した事故の検証”との事。一方で“プライバシーの配慮が困難”との回答も🤔
(以下リプ欄)
ちなみに私の個人的な見解としては、正直なところ複雑な心境です。確かに効果はその通りですが、入所されている方々が集まるフロア内ならまだしも、居室内の設置はためらうところです。その方々にとっては“生活の場“ですので、プライバシーの配慮は“必須“だと思います😅
セルフ解説
なぜこのポストを書いたのか
私がこのポストをした理由は、私が勤務する施設でいよいよカメラの導入が決定したからです。
確かに以前、施設内でのある出来事がありました。
共同フロア内での転倒事故があり、結果的に「カメラがあれば…」という声があがりました。事故は未然に防ぐことが最善ですが、現実には“その後の検証”も重要になります。
介護職にとって事故は非常にデリケートな問題で、誰もが後悔や反省を繰り返します。
だからこそ、カメラ導入によって“真実が見える”ことの安心感は大きいと思います。
一方で、介護される側の“人としての尊厳”も大切にしたいところです。
私自身、もし自分が高齢者として施設に入所したとき、「自室にカメラがある生活」を受け入れられるのか…。そう考えたときに、葛藤がありました。
深掘り:このポストで伝えたかったこと
このポストで私が伝えたかったのは、「技術の導入」=「安心」とは限らないということです。
もちろん、事故の予防や検証の観点ではカメラは有効です。事実、導入した施設の多くが“事故対応の精度が上がった”と感じているというデータもあるようです。
ですが、私たち介護職は「見守る」立場であると同時に、「寄り添う」存在でもあります。
技術に頼りすぎることで、大切な“人と人との関係”が希薄になる恐れもあります。
そしてもうひとつ、「生活の場としての居室」にカメラが設置されることの重みです。
これは、単なるセキュリティではありません。“その人の暮らし”に深く入り込む行為です。
この点について、もっと社会的にも議論が深まってほしいと感じました。
実生活や介護現場との関連性
私がこれまで関わってきた施設でも、見守りカメラの設置に対する議論は何度もありました。
実際に設置が可能とされる場所としては、
- 共同フロア
- 各居室の廊下
- 出入口付近
などが多く、“居室内”への設置には慎重な姿勢が基本です。
また、設置する際には、ご本人やご家族からの“同意書”や“使用時間の制限”など、プライバシー配慮の工夫が必要です。
一方、介護職員としては、「事故の責任」や「見守りの限界」に対するプレッシャーが年々強くなっています。
その中で、“記録に残る映像”というのは、リスクヘッジの一環としての安心材料でもあります。
だからこそ、現場職員の声、そしてご本人やご家族の声をどうすり合わせていくか。
このバランスこそが、“選ばれる施設”になるための重要な要素だと思います。
行動のヒント
この記事が、あなたの行動を変えるきっかけになれば嬉しいです。今すぐ試せることを考えてみました。
・施設でカメラ導入を検討している場合、まず「目的」を明確にする
→「事故対策」「職員のサポート」「家族への安心」など、目的がぶれると運用に影響が出ます。
・入所者・家族・職員の「三者の声」をしっかりヒアリングする
→一方的な視点ではなく、共通認識をつくることが納得につながります。
・導入する場合は、「プライバシーに配慮した設置・使用ルール」を必ず明文化する
→たとえば、「夜間のみ稼働」「トイレは映さない」「音声は録音しない」など、安心材料になります。
どの方法を選ぶか、どのように活かすかはあなた次第です。無理なくできることから今すぐ試してみてください。
おわりに
この記事では、私自身が過去にX(旧Twitter)でポストした内容を改めて深掘りしました。
当時は伝えきれなかった「価値観」や「ものの見方」を通じて、少しでも新たな気づきやヒントになれば嬉しいです。
この記事のまとめ
「カメラの設置=善悪ではない。」重要なのは「なぜ必要なのか」「どのように使うのか」「誰のためなのか」を問い続けること。私たち介護職は、“見守る目”と同じくらい、“寄り添う心”を大切にしたいと、私は思っています。
現在は『毎日1ポスト』を目標に、毎朝6時頃にポストしています。
最新の気づきや学びをリアルタイムで発信中です。ぜひお気軽に遊びに来てください!(@slw_abe)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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