生活相談員は介護施設の何を担うのか|知られざる役割の本質

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X-ポストを深掘り
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はじめに

介護施設で働く人の中には、こんな違和感を抱えている方がいるかもしれません。

「生活相談員って、結局何をする人なんだろう」
「名前は聞くけど、介護職とどう違うのか説明できない」
「施設の顔、と言われても、具体的に何が違うのかピンとこない」

介護現場には、介護職員、看護師、ケアマネジャー、機能訓練指導員など、さまざまな専門職が関わっています。ですが、その中でも「生活相談員」という職種については、現場で働く人でさえも「よく分からない」と感じることが少なくありません。

この記事は「生活相談員とはこういう仕事です」と答えを教える記事ではありません。すでにある答えに、なぜたどり着くのかを紐解く記事です。

私は過去に、次のポストをしました

私は過去にX(旧Twitter)で、次の内容をポストしました。

ぜひ知ってほしいんです。施設の形態にもよりますが、介護施設では介護職の他にも、たくさんの専門職がいます。その中の1つに、以前に私も5年ほど務めた『生活相談員』という職種があります。とても魅力のある役割を担うのですが、残念ながらどのような事をするのか意外と知られていません。なので…

(以下リプ欄)

施設の”顔”とも言えるこの職種が「介護施設で求められる役割とは何か?」ということが少しでもイメージできるように、私の体験談をキンドル本にしています。あくまでほんの一部ですが、この職種を知るキッカケになれば嬉しいです。Kindle Unlimitedなら無料でお読み頂けます。

(※うまく表示されない場合があります。その場合は、上記のポスト全文をご確認ください)

このポストは、2023年10月10日にポストしたものです。当時、私は生活相談員として5年間働いた経験をもとに、この職種の魅力や役割を伝えたいと考えていました。ですが、単に「こういう仕事です」と説明するだけでは、その本質は伝わらないとも感じていました。

なぜこの言葉に”引っかかる人”がいるのか

「生活相談員」という職種名を聞いて、多くの人は「相談を受ける人」というイメージを持ちます。それ自体は間違いではありません。ですが、そのイメージだけでは、この職種が介護施設の中でどのような位置づけにあり、何を担っているのかが見えてきません。

介護現場で働く人の中には、「生活相談員は事務的な仕事をしている人」「家族対応をする人」という認識を持っている方もいます。確かに、それも役割の一部です。ですが、それだけでは「施設の顔」と呼ばれる理由が説明できません。

知っていることと、理解していることは違います。さらに言えば、理解していることと、その意味を自分の言葉で説明できることも違います。

多くの人が生活相談員という職種を「知っている」にもかかわらず、その本質を「理解している」と言えないのは、この職種が担う役割が、目に見えにくいからではないでしょうか。

介護職は、利用者の身体介護や生活支援を直接行います。看護師は医療的ケアを提供します。ですが、生活相談員が何をしているのかは、外からは見えにくいです。だからこそ、この職種の意味を言語化することが難しく、結果として「よく分からない」という印象が残ってしまいます。

この考えに至った背景

私が生活相談員として働き始めたのは、実は管理者としての立場や、介護職としての経験を数年積んだ後のことでした。当時の私は、「現場の相談員になれば、もっと利用者や家族に寄り添えるだろう」という漠然とした期待を持っていました。

ですが、実際に働き始めてみると、自分が想像していた仕事とは大きく違っていました。

相談を受けることはもちろんあります。ですが、それ以上に求められたのは、「施設全体が円滑に回るように調整すること」でした。利用者と家族、介護職員と看護師、施設と外部の医療機関や行政機関。さまざまな立場の人たちの間に立ち、情報を整理し、関係を調整する役割です。

初めのうちは、「これは相談員の仕事なのだろうか」と戸惑うこともありました。なぜなら、目の前で起きている課題は、誰か一人の力で解決できるものではなかったからです。

ある日、利用者の家族から「母の状態が悪化しているように感じる。このまま利用を続けていても大丈夫なのか」という相談を受けました。私はまず、介護職員に状態の変化を確認し、看護師に医療的な視点での評価を依頼し、ケアマネジャーと今後の方針について話し合いました。その上で、家族に改めて状況を説明し、一緒に今後の方向性を考える場を設けました。

この一連のプロセスの中で、私自身が直接介護を提供したわけではありません。医療的なケアを行ったわけでもありません。ですが、この調整がなければ、家族は不安を抱えたままになり、職員間の情報共有も滞り、利用者にとって最善のケアが提供されなかったかもしれません。

そのとき、私は気づきました。生活相談員の役割は、「答えを出すこと」ではなく、「答えにたどり着くまでの道筋を整えること」なのだと。


ちなみに、X(旧Twitter)のポストで紹介している、生活相談員としての私の体験談をまとめたキンドル本は、次の記事からチェックできます。

思考の分解:なぜ私は、そう考えるのか

では、なぜ私は「生活相談員は施設の顔である」と考えるのでしょうか。

それは、この職種が施設と外部をつなぐ最初の接点であり、同時に内部の調整役でもあるからです。

利用者や家族が施設に相談や要望を伝えるとき、最初に対応するのは生活相談員です。職員間で意見が食い違ったとき、それを整理して方向性を示すのも生活相談員です。施設全体の方針を外部に伝え、逆に外部からの情報を内部に還元するのも生活相談員の役割です。

ですが、ここで重要なのは、「」という言葉の意味です。

顔というのは、単に「最初に見える存在」という意味ではありません。その施設がどのような価値観を持ち、どのような姿勢で利用者や家族に向き合っているのかを体現する存在です。

だからこそ、生活相談員には、介護や医療の知識だけでなく、「どのような言葉で伝えるか」「どのように関係を調整するか」という判断力が求められます。

私があえて選ばなかった選択肢もあります。それは、「生活相談員は管理職である」という見方です。確かに、施設によっては管理的な立場を兼ねることもあります。ですが、私が大切にしていたのは、管理することではなく、調整することでした。

管理とは、上から指示を出し、統制することです。一方で、調整とは、それぞれの立場を尊重しながら、全体が機能するように整えることです。この違いは、現場での振る舞いに大きく影響します。

あなたが”自分の現場”に持ち帰れる問い

もしあなたが介護現場で働いているなら、次のような問いを自分に投げかけてみてください。

  • 自分の職場で、誰が「調整役」を担っているだろうか
  • 利用者や家族が最初に接する職員は、どのような印象を与えているだろうか
  • 職員間で意見が食い違ったとき、それを整理する仕組みはあるだろうか
  • 自分自身は、どのような役割を担いたいと考えているだろうか

これらは、すぐに答えが出る問いではありません。ですが、日常の中で立ち止まり、考えてみる価値はあるはずです。

今日から新たな一歩を”考える”

この記事をここまで読んでくださったあなたは、きっと何かしら共感や気づきを得てくださったと思います。大切なのは、その気づきをすぐに行動へ変えることではありません。まずは、日常の中で立ち止まり、考える時間を持つことです。

生活相談員という職種について知ることは、介護施設全体の構造を理解することにつながります。そして、それは自分自身の役割を見つめ直すきっかけにもなります。

「施設の顔」とは何か。それは、単に最初に見える存在ではなく、施設の価値観を体現する存在です。もしあなたが介護現場で働いているなら、自分がどのような顔として、利用者や家族、同僚に向き合っているかを考えてみてください。

このポストを「知って終わり」にしない

冒頭で触れた違和感に、もう一度戻ってみましょう。

「生活相談員って、結局何をする人なんだろう」という問いは、実は「介護施設で求められる役割とは何か」という、より大きな問いにつながっています。

この記事で私が伝えたかったのは、生活相談員という職種の業務内容ではありません。その役割が、なぜ「施設の顔」と呼ばれるのか。その本質を理解するための思考の道筋です。

あなた自身は、どのような役割を担いたいと考えていますか。そして、その役割を担うために、どのような視点を持つ必要があるでしょうか。

おわりに

この記事では、私自身が過去にX(旧Twitter)でポストした内容を、改めて深掘りしました。当時は伝えきれなかった価値観やものの見方が、あなた自身の思考を整理するヒントになれば嬉しいです。

(記事のまとめ)

  • 生活相談員という職種が「知られているのに理解されていない」理由
  • 私が生活相談員として働く中で気づいた、この職種の本質
  • 施設の顔」という言葉の意味と、それが現場で持つ意味
  • 読者が自分の現場に持ち帰れる問い

現在は『毎日1ポスト』を目標に、毎朝6時頃に発信しています。最新の気づきや学びはXでリアルタイムに発信していますので、ぜひ気軽に覗いてみてください。(@slw_abe

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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